2018年5月30日水曜日

難ありネクタイ、ご自由に

布ぞうりの素材としてのネクタイは
たとえ元がかなりの高級品でも
とにかく布の量がわずかなので
2本組み合わせて太っちょ鼻緒1足分。
けっこう贅沢な素材です。

先日
リサイクルショップの
『ご自由にお持ちください』(つまり無料)の箱に
ネクタイがいっぱいありました。
寄付されたものの
シミや汚れがあったりして売り物にならないので
タダでいいから持っててくれというご趣旨。

丸めて袋に突っ込んであったという感じで
けっこうシワだらけのヨレヨレ。
それぞれ
汚れ・ほつれ・キズ・シミ など
確かにネクタイとして売るのは無理という理由がわかります。
でも
こういうシチュエーション 
無料大好き人間としては血が踊ります。

タダでも
黒やニットや編み目・織り目の荒いものは要らん、と
けっこう選り好みして
結局12本いただいて来ました。


なぜか濃紺のおんなじネクタイが2本

綺麗に洗ってアイロンかけたら
このうちの何本がセンスの良い!鼻緒に変身してくれるでしょう。
作者の技量の見せどころ
頑張るぞ!

2018年5月27日日曜日

青畳に格子襖 25-009

久しぶりに10ミリ径のppロープを使って
大きめ25センチの草履を作りました。
結構な力仕事になりましたが、
しっかり厚みのある一足ができました。

25-009

¥4,000 (税込)

靴のサイズ 25 - 27cm程度の方にお薦めです


台と前緒の素材は反物のままの紬です。
新品未使用!









巻き芯の表示の
教養がないと読めない
 2−3字目はすぐ輪と梅とわかりましたが
1文字目がなんとも判読できませんでした。
教養豊かな友人に教えてもらいました。
『車輪梅』シャリンバイです。
知識のある人はかなりの崩し字でも読めるんです。
無知な人間は無駄に悩みます。




この度
『車輪梅』の樹皮から
大島紬の染料を取ることを勉強しました。
え!大島紬?
まさかあ。 

でも絹の手触りが高級感を誘います。
台に織るとまるで畳替えしたばかりの青畳のようです。








 

鼻緒には絹のネクタイを2本組み合わせました。
斜めに繋いだつもりだったのですが
できてみるとほとんどまっすぐ、
というか左右があってないね、みたいな違いしか出ないので
ちょうど半分で繋がるように変更しました。
外側に使った直線模様が木の格子みたいです。 
厳密には格子襖には斜め格子はないでしょうが
畳のお部屋に木の造作という印象です。

青畳に格子がのって















格子の色味に合わせたサーモンピンク




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2018年5月21日月曜日

由緒正しい 純血種 20-006

真っ赤の地いっぱいに青と白のちっちゃな花が咲き誇っています。
地色の華やかさに魅かれて購入した端切れ。
1足分は取れそうでしたので台と鼻緒に充てました。

20-006

¥4,000 (税込)

靴のサイズ 20 - 21.5cm程度の方にお薦めです




印刷された文字は読みにくいですが
東洋紡績株式会社 
綿100% 
(その他たぶん品番を表す数字も別の箇所にありました)

端切れとは言え
我が国の紡績業界の超名門企業
由緒正しく素性のはっきりした・純血種のサラブレッド
東洋紡績から東洋紡への社名変更は2012年だそうですから
それ以前の製品ですね。
よくぞ今まで生き延びていてくれました。 

裏返すと


前緒は花模様の一色に合わせた紺色に

真後ろから

真横から





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2018年5月16日水曜日

滲んだ花火のように 23-027

使い込まれた浴衣の第2の人?生
夏の夜の花火のような光景に生まれ変わりました。

 23-027

sold
お嫁入りしました。
ありがとうございます。
 
元は濃紺地に赤・紫・ピンクなどの大きな花を散らした浴衣。
ほどく前に洗った浴衣










台の編み上がり
 
大きな柄行きで
短冊に切ると模様の出方にかなり差が出ますので
3種類に分けました。
模様たっぷり、紺地だけ、その中間。
つま先側からこの順に左右揃えて台を編みました。 





 
柄が対称に並んでいるので
赤い花を主役に鼻緒も左右揃えてみました。
お花の形全部は出ないので
まるで花火が散ったみたいになりました。














 

前緒だけはおめでた柄のお振袖出身です。













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2018年5月10日木曜日

盆と正月が一緒に 19-004

お振袖から鼻緒を切り取り
白地に花模様のエンボス加工の浴衣を台と前緒に
類似の色目でまとめてみました。

19-004

¥4,000 (税込)

靴のサイズ19 - 20.5cm程度の方にお薦めです


台に使った短冊 (元 浴衣)
お盆に着る浴衣とお正月のお振袖の組み合わせ。

盆と正月が一緒に来た、という表現は
本来 猫の手も借りたいような大忙しの意味ですが、
ここは正統派から離れて
あえて誤用の
おめでたいことが重なる、で使わせていただきます。
















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2018年5月6日日曜日

超控えめな青海波 23-026

主役だった(作者の意図では)はずの青海波
どこにあるの?と言いたくなるほど控え目です。

23-026

sold
お嫁入りしました。
ありがとうございます。


台のプリンシパル(主役の踊り手)にしようと思ったのは鼓形の地模様の上に
薄い青緑の青海波が踊る絹です。
地域の催物のハギレコーナーの掘出物?
畳んで糸で止めつけてありました。
ハギレにしては量があって
ほどく手間もかからないしと
勇んで買い求めて
いざ使おうと止め糸を切ってみたら
幅にあうようにあちこち縫い合わせて
成形?してありました。

捨てるのは勿体無いので
元の縫い合わせ目がほつれないように
縫い直して短冊を作ったら、
えら〜〜〜く手間がかかりました。


準主役は白地にランダムな黒格子







脇役は白地にピンクの立涌紋です。






両脇を準主役に挟まれた主役は
面積自体は大きいのですが全く気配なしです。
右からピンク・黒・緑・黒・最後のピンク(ほんのちょっぴり)
 
なんとか主役を見えるところにと前緒にも据えました。
前緒に苦心の青海波

せめて鼻緒には
青海波の青緑と立涌のピンクの入った生地を厳選?!しました。












2018年5月2日水曜日

しばしお預け ジャワ更紗

ジャワ更紗の1枚布を入手しました。
210 x 100 センチと長さたっぷり。
メーカーは インドネシアの(ジャワ更紗なんだから当然ですね)
Pt. Sekawan。
まんずまんず立派なもんです。

1枚布はほどく手間が要りませんから
ラッキー!と喜んで買って帰る途中
素敵な大判のストールを巻いたご婦人をお見かけしました。
これからの冷房の季節に大判のストールは大活躍しそう。

あら
今買ったばかりのジャワ更紗、ぴったりじゃないの!



草履に加工するのはしばし先送りすることにして
今期の夏はブランド物?の薄手ストールとして活躍してもらいましょう。

どっちにしても作らなきゃいけない素材が
山のように溜まっているし、
秋っぽい色だし。
と、いつもながら言い訳には事欠かない。